花粉を雌しべまで運ぶための運送方法として、風に運ばせること、つまり風媒(ふうばい)を選択し、その方向へ進化した形の花、あるいはそれを持つ植物のことを指す。
一般に、花が美しく派手であったり、よい香りがしたり、蜜を分泌したりするのは、鳥や昆虫などの動物を誘引するための適応である(鳥媒花、虫媒花)。風媒花は他の動物に依存せず、広範囲の条件下で成立させやすい方法である。
裸子植物のほとんど、ヤナギ科やブナ科植物( ブナ・カシ・ナラ等)、イネ科やカヤツリグサ科などがそうである(下記参照)。その花粉が広範囲に撒き散らされるため、花粉症の原因となっているものも多い。
代表的な風媒花の分類。
種子植物
裸子植物門(針葉樹)
► イチョウ綱
► マツ綱
► イチイ科
► スギ科
► ヒノキ科 :ヒノキ、スギ
► マキ科
► マツ科
マツ属:アカマツ、クロマツ
カラマツ属:カラマツ
被子植物(広葉樹)
双子葉植物
ヤマモモ科:など
バラ類
ブナ目
► カバノキ科
カバノキ属:シラカンバ
ハンノキ属:ハンノキ
► クルミ科
► ブナ科
ブナ属:ブナ
コナラ属:コナラ、ミズナラ
► モクマオウ科
イラクサ科
キク科:ヨモギ
単子葉植物
イグサ科
イネ科
★同じ科の植物は、花粉の形も似ています。