発達障害に関するテレビ番組.2

→発達障害に関するテレビ番組.3

「友達の輪に入ろうとせず、一人で遊ぶ」「まわりの空気が読めず、突拍子もない発言をしてしまう」などという言動が特徴の一つであるASD=自閉症スペクトラム障害。アスペルガー症候群や自閉症などの総称で、生まれつき脳の一部の働きにアンバランスがある発達障害。「性格の問題」や「親のしつけの問題」として、見過ごされるケースが多い。
浜松医科大学の研究チームが、ASDの脳のメカニズムの一部を解明。子供時代にASDか、血液検査で分かる方法を研究している。ASDの科学的な分析が可能になれば、早期発見の有力な診断方法になると、世界的な注目を集めている。

<ASD自閉症スペクトラム障害とは>
生まれつき脳の一部の働きにアンバランスがあるため、以下の特徴がある。
(1)人の気持ちが分からない(社会性の障害)
・自分の興味があることを(相手の反応に関係なく)話し続ける
・話の文脈と違う発言をする など
(2)こだわりが強い
・特定のことに深い知識を持つがそれ以外を知ろうとしない
・自分のスケジュールを崩されるのが嫌い など
各自治体の健診などで子供の頃に発見され、「療育」という専門プログラムを受けることで、アンバランスな部分を補うことが行なわれている。

<大人のASDとは>
子供の頃にASDが発見されず、成人になってから見つかった人たちが、最近、増えていると言われている。ASDのために人間関係につまづき、大きな生きづらさを抱え、中には、うつ病などの2次症状に悩む人もいる。 番組で紹介した、昭和大学付属烏山病院では「大人の発達障害」専門外来を開き、診断を受けた方々のためにコミュニケーションスキルを学ぶデイケアが行なわれている。

<浜松医科大学のASD研究>
(1)ASDの脳の神経活動を調べる
頭部専用PET(陽電子断層撮影法)により、脳の一部にアンバランスがあることが分かってきた。
・帯状回でのセロトニン神経の働きの低下=「人の気持ちが分からない」
・紡錘状回でのアセチルコリン神経の働きの低下=「相手の表情を認識できない」
(2)早期発見のための研究
・視点追跡装置=ASDの人は“目を見ない”特徴があり、その特徴を抽出するシステム
・血清バイオマーカー=8歳以下のASDの子供は、血中の中性脂肪VLDLが低い。血液検査によって抽出する
※研究段階で実用化されていない。診断は問診が一番重要

2013年3月3日に放送された、NHK・ETV特集「人とうまくつきあえない ~いじめ・虐待と自閉症スペクトラム~」を紹介します。(所要時間:約1時間)引用元:ETV特集

動画の内容
いじめや不登校、親からの虐待など、子どもたちの「心」に深刻な傷を負わせてしまう人間関係の問題。こうした解決が難しいと思われてきた問題の背後に、発達障害の一つ「ASD(自閉症スペクトラム障害)」が大きく影響していることが最新の研究から明らかとなってきました。
ASD(自閉症スペクトラム障害)は人の気持ちを察したり、自分の気持ちを上手く言葉で表現するのが苦手な障害です。自閉症や広汎性発達障害・アスペルガー症候群など「社会性やコミュニケーション」の障害の総称です。ASDが見過ごされてしまうと、意図せずに人間関係でトラブルを重ねてしまい、いじめや親から子への虐待へと発展してしまうことがあります。そうした状況が長く続くことで、うつ病や自傷行為など深刻な「心の病」を発症してしまうことも分かってきました。
番組では、ASDが原因となり、心に深い傷を負ってしまった子どもたちが集まる診療所を舞台に、なぜいじめや虐待の対象となってしまうのか、心の傷はどうすれば癒えるのかを探ります。また、ASDを一歳半健診で早期に発見し支援する画期的な取り組みや、子どもたちの脳の研究など、ASDと向き合う最前線に密着します。

概要
「オトナの事情をスルーする」 スマホ発の本格ニュース番組「AbemaPrime」。テレビよりもスマホが気になる若者たちが〝本当に知りたいコト〟を真正面から伝えます!平日よる9時から六本木・テレビ朝日1階のオープンスタジオより、生放送!

キャスト
MC : 村本大輔
アンカー : 池澤あやか(タレント/エンジニア) 、原田曜平(博報堂ブランドデザイン若者研究所)、岸博幸(慶応義塾大学大学院教授) 、上西小百合(前衆議院議員) 、大牟田悠人(イケキャス.)
キャスター : 小松靖(テレビ朝日アナウンサー)

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